自臭症(自己臭症・自己臭恐怖症)~自分が臭い気がする病気~

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自臭症(自己臭症・自己臭恐怖症)~自分が臭い気がする病気~

汗かきさんにとっては避けて通れない体臭問題。気にすることはマナーですが、気にしすぎてしまえば病気です。その行き場のない不安の正体はひょっとして、自臭症かもしれません。

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自臭症とは

自臭症とは、本当は臭くないのに『自分は臭い』と思い込む精神疾患です。自己臭症・自己臭恐怖症とも呼ばれます。ワキガ、汗臭さ、口臭など、不安に思うニオイの種類は様々です。

珍しい病気ではありますが、その悩みを打ち明けられないでいるケースもあるため、潜在的な患者が少なからず存在する可能性があります。

自臭症の症状

自臭症になると以下のような症状が現れます。

  • 自分はクサいという妄想・思い込みが頭から離れなくなる
  • 他人の動作に敏感になり、それは自分がクサいからだと疑う
    // 具体的には咳き込む・鼻を抑える・顔をそむける、などといったしぐさです。
  • 臭いをおさえるための行為が生活に支障をきたす
    // お風呂に何度も入ったり、消臭剤を過剰に利用したり、服を何度も着替えたりします。
  • 臭いを気にして対人関係を避ける
    // 人が密集する場所に恐怖を覚え、引きこもりに至ることも。
  • うつ病などの心の病を併発する

自臭症かもと思ったら~セルフチェック~

自臭症はいわゆる心の病であり、自分では気づきにくい病気の一つです。まず、以下の3つに当てはまるかチェックしてください。

・・・やらせておいて申し訳ないのですが、あくまでもこれらは参考程度としてください。自臭症は、身体的な問題であるワキガとは違い、精神的な問題が大きな原因となります。上にあげた問題に当てはまらなくても、自臭症である可能性は捨てきれないのです。

たとえば、職場・学校でいじめを受け、臭くもないのに『臭い』と言われ続けた結果、自臭症になってしまうことは大いにあり得ます。

自臭症だと判断するのに最も確実なのは、第三者に自分が臭いか尋ねることでしょう。信用できる友人や家族、それでも安心できなければ病院へ。できればワキガなどの判断をする皮膚科や、口臭の原因を探る歯科などで、本当に体臭があるか白黒させることをおすすめします。もし思い込みだったなら、心療内科など然るべき場所へ導いてくれるはずです。

症状の内容的にどうしても、誰かに話すのは抵抗があるかと思いますが、その一歩が悩みを解決する糸口になります。

自臭症の治療法

自臭症の治療は精神科や心療内科で行われ、心理療法(対話や訓練)薬物療法をとります。なお、利用される治療薬は症状により変化します(抗うつ薬、SSRIなど)。

治療の目的は『自分は臭い』という思い込みの解消です。非常に強い思い込みが根底にあるため、1回や2回の通院で解決することはほとんどないでしょう。半年以上の長期的な治療も視野に入れる必要があります。


(私を含む)汗かきの人は、急な大汗で目線を気にしたり、汗くささが出ている気がして怖くなったり、ワキガもあるかもしれないと疑うなど、様々な不安を持っています。気にするのはもちろん大切ですが、それが行き過ぎてしまわないよう心がけていきたいものです。