多汗症 もう悩まない!(日本自然療法研究会)の読書感想文~読む必要なし。

投稿:2012/10/21更新:2015/08/04カテゴリ:読書記録

とりあえず、この本を読んでわかること3つ

  • セージ、朝鮮人参、ナツメは多汗によい
  • 亜鉛は汗の臭いを抑える
  • というか、読まなくていいです、この本。
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多汗症 もう悩まない!(日本自然療法研究会)/読書感想文

多汗症 もう悩まない!(日本自然療法研究会)

多汗症もう悩まない!

日本自然療法研究会
発売日(初版):2003
ページ数:122

個人的評価

0.5

詳細レビュー

今回は辛口レビューになります。ご了承ください。

まず、この本は以下の章立てで構成されています。

第1章:体に必要だが多すぎると困る発汗
第2章:汗腺は自律神経の興奮に影響されやすい
第3章:多汗症は汗くさい臭いも伴う
第4章:多汗症は自然のハーブや有効成分で治す
第5章:強い収斂効果で汗の分泌を抑制するセージ
第6章:自律神経の働きを正常化する生薬やハーブ
第7章:汗の嫌な臭いを消す亜鉛
第8章:多汗症から解放された人々

タイトルでは多汗症と言っていますが、その多汗症の定義からしておかしいです。最初は精神性発汗が原因で自律神経が狂い、大量の発汗が起こった状態が多汗症だといっています。その後、自律神経失調症の典型的な症状と言い切り、精神性発汗の話で茶を濁します。

このサイトの説明でも書いていますが、不安や緊張で大量に汗をかくのは多汗症ではありません。あくまでも精神性発汗の過多であり、 身体機能が原因である多汗症とは違ったものです。で、いいんですよね・・・なんかこの本読んだら自信がなくなってきた。

汗に関する基本の基本は抑えてあるものの、定義からして違うのでは話になりません。多汗症についてこの本を読んだら、緊張・興奮さえしなければ多汗症は治ると誤解してしまう人が出てくるでしょう。

なら、精神性発汗からくる多汗の人が読めば参考になるか、といえばそんなことはありません。セージや朝鮮人参・ナツメなど、汗の分泌を抑えたり自律神経の働きを正常化したりするハーブや生薬がある。この本で参考になるのはそこだけです。

しかし、肝心の摂取方法についてはなかなか書かず、最終的には有効成分を含む健康食品をすすめてきます。おや? と思った次の瞬間、その健康食品を摂取して多汗症が治ったという体験談が本の最後まで続きます。

さすがにおかしいと思って調べてみたら、この本を編集した日本自然療法研究会という組織自体が健康食品を扱うなりなんなりしているらしく、多汗症以外にも様々な症状についての著書を出版し、どれもこれも最後は『自然のパワー』に頼り、健康食品をすすめているようでした。

それを踏まえてななめ読みしなおしたら、最初に不安をあおり・途中で解決策をほのめかし・最後に健康食品をすすめるという、深夜のテレビショッピングも真っ青な構成が浮かび上がります。

よりタチが悪いのは、有効な健康食品が具体的になんなのかが最後までわからないという点。いっそのこと、宣伝でもいいから、具体的な商品を出してくれたならまだよかったのですが、それがないので『宣伝か』とあきれることもできず、結局は何が言いたかったんだろう、というもやもやしか残りません。

この本を読んで得た知識は、とりあえずセージには発汗抑制効果があるらしい自律神経が狂ったら朝鮮人参とナツメが良いらしい、この2点。セージについては知らなかったので、一応ためにはなりましたが、それ以外はもともと持っていた知識を混乱させただけ、という結果に終わりました。

この本が2刷まですられているという事実には驚かざるを得ません。今ではほぼ流通していないようで、在庫のあるネットショップは見つかりませんでしたが、日本自然療法研究会の出した他の本はいくつか見つけることができます。しかしはっきり言ってしまえば、避けたほうが無難です。

多汗症 もう悩まない!(日本自然療法研究会)の総括

セージは汗を抑えるらしい。
それだけ知っとけばこの本を読む意味はない。

以上を踏まえて、評価は0.5としました。

以上。いわゆる『ハズレ本』の感想でした。

個人的な話~ただの雑談~

この本に限らず、精神性発汗からくる多汗を多汗症と明言しているケースが多いです。私は多汗症専門の山本・兼平クリニックさんが運営しているページを参考に多汗症の定義を知り、理解しました。実際に多汗症治療に従事している方なので、信頼できる知識だと思っています。
多汗症とは|多汗症の専門医・山本クリニック

しかし、ここまで『多汗症の定義』が不安定だと、自分が正しいのかがわからなくなってきます。実際に『多汗症 定義』で検索してみると、いきなり精神性発汗が原因だというページに当たりますし・・・。

原因がはっきりしていないせいで、専門家の間でも定義が揺れているのかもしれませんが、できるだけはやく、はっきりさせてもらいたいものです。

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