自分でできる精神性発汗型多汗対策~市販品を利用する~

精神性発汗型多汗の原因が、潜在的な不安にあるということは前回の記事で説明しました。では、それと戦っていくために何をすればいいのでしょうか?
精神性発汗型多汗を治すための大前提
精神性発汗型多汗を直すためにはまず、『汗をかいてはならない』という考え方を変えることです。汗を止めるのではなく、かいても影響がないようできるだけ対策を取っておくこと。『これなら汗をかいても大丈夫』と安心すれば、
おのずと汗も減っていきます。
精神性発汗型多汗を直す為には不安をなくすこと。これが大前提なのです。
自分でできる対策は?
では、自分でできる対策は何があるでしょう? 具体的には以下のようなものがあります。
緊張する場面の前には念入りに準備・リハーサルをする
もし緊張する場面(=汗をかく場面)が予定としてわかっているなら、念入りな準備とリハーサルを繰り返すことで、自信がついて不安も少なくなり、汗のことも忘れられるようになります。
脇汗パット(汗取りパット)や重ね着で汗が目立たないようにする
たとえ汗をかいてしまったとしても、外側に現れなければ他人は気にしません。ワキ汗パッドや重ね着で汗を隠してしまえば、少しは安心することができます。
緊張すると汗をかく、と相手に言ってしまう
人目が気になるのであれば、先出しで相手に言ってしまうのも手です。
デオドラントグッズ(制汗剤)を利用する
自分で行う対策は、この項目が核となります。手のひらやワキの下の多汗には、塩化アルミニウム水溶液を含むオドレミンやテノール液など効果が高いとされる市販品がいくつかあります。
塩化アルミニウム液での多汗対策~オドレミンなど~
近くのドラッグストアに置いていなくても、インターネットにて注文できます。値段もさほど高くはないですし、まずは試してみることが第一です。
塩化アルミニウム溶液による多汗防止について
塩化アルミニウム液を利用した制汗剤は、一般的なものと比べて刺激が強いものが多いです。ワキ、手のひらといった局所的な多汗には有効ですが、顔など敏感な箇所には使わないようにしてください。
以上。自分でできる対策をまとめます。
- 市販品の制汗剤(オドレミンなど)で対策をして、
- 緊張しそうな予定があれば念入りな下準備をし、
- 汗をかいても目立たなければ大丈夫だと開き直る
これらを無理のない範囲で行い、汗への恐怖を少しずつなくしていくこと。『自分は対策をしている』と自信を持ち、安心すること。それができれば、おのずと汗は減っていきます。
それでもだめだった場合は
上記の対策をしても治らなかったとしても自分を責めないようにしてください。また、多汗が全身に及んでいる場合、対策を取ろうにも取れない方もいると思います。
できるなら誰にも迷惑をかけたくない、そう思うかもしれません。ですが、自分以外の誰かに頼るのは悪いことではありません。自分自身ができる限りの努力したことを認めて、しかるべき相手に助けを求めることをお勧めします。
次回、精神性発汗型多汗の治療についてお話しますので、そちらも参考にしてくださればと思います。